実名でネット活動をする学生が増えているようだ

kanedoが最近考えているテーマである、「ネットで『飛び地』の人脈を構築してチャンスや楽しみを増やす方法」シリーズの記事です。過去記事はこちら(´・ω・)


リアルとネットの不適切な二分法がもたらすチャンスロス
http://d.hatena.ne.jp/kanedo/20100201/1264973839

ネットで情報共有が進むほど、足で情報を集めるのが大事になるかも
http://d.hatena.ne.jp/kanedo/20100216/1266316636



近頃は実名でブログやtwitterをする学生も増えているようですね。ちなみに「実名でブログ書く学生のブログは面白くない」というのがkanedoの持論です(知っている限り2つくらい例外あり)。新しくネットで活動するにあたって、自分の情報をどの程度公開するかというのは結構重要な問題なので、ちょっと考えてみました。僕の結論は、「完全実名は、本を出版している人やフリーランスで働いている人にとってはメリットが大きいが、ネットで機会を増やしたい学生の多数派にとってはむしろデメリットの方が大きい。ただし肩書きをある程度出すのは有効」というものです(´・ω・)


ネットでの活動によって僕が目指しているのは、ブログやtwitterをきっかけに、今まで面識の無かった面白い人、優秀な人、kanedoの言動が好きなおんなのこ等と、スカイプや実際に会っての会話を通して交流するようになることです。そのために必要なのは、発信している内容において、ネット上で情報を発信している無数の人と少しでも差別化することだと考えています。例えば、「起業を志す学生のブログ」は結構あるけど、「童貞研究家のブログ」はなかなかあるまい。最近童貞研究記事を書いてないけど、スノボ合宿の深夜トークで考えが深まったので近いうち書きましょうか(´・ω・)


まぁこのブログのタイトルは半分冗談ですが、差別化のために、例えば「世間の人がなかなか言わないけど言ってしまえば結構同意が集まるようなことを言う能力」が自分にあるのであれば、それを最大限活かした方がいい。そのための制約は、無ければ無いほど望ましいですね。実名でブログをやっていると、そのような自由な言動を妨げるしがらみがどうしてもできやすいわけです。だから僕は、「とりあえずリアルで自分の周りの知り合いに知ってもらう」というような、mixi的なネットデビューをあまりお勧めしません。twitterでとりあえず友人だけフォローしているような使い方では、ネットを戦略的ツールとして使うことは永遠にできないでしょう。しがらみから自由になって、自分の一番(知的にでも、そのほかの意味でも)面白い部分を出して行った方が、僕が目指しているようなコミュニティの拡大という目的には役立つと思います(´・ω・)


※少し話はそれますが、学生のブログ程度なら本気を出して調べれば結構足がつくので、匿名だからと言ってやりたい放題やるのもリスキーだと思います。例えば就活中であれば、たとえ匿名でも企業の採用担当に見られることは意識して書いていた方がよい。毎年ブログが2ちゃんねるに晒されて炎上したりして問題になる人がいるので。kanedoは何かをdisる時も結構ありますが、(1)基本的に特定個人はdisらない。「〜な人々」「〜系」など、より広い対象にしておく。ただkanedoにdisられた位ではびくともしない有名人の場合は例外あり(2)disる際には理由を述べて対案を出す(3)反論の可能性も想定して自分の言動には責任を持つ、と言ったことを意識して、それなりに角が立たないようにはしていたりします。


ブログをチラシの裏にしたい場合は話は別ですが、戦略的ツールとして用いる場合、客を意識して記事を書くというのは最低限必要なことです。読者は意識の高い学生(笑)の決意の言葉よりも、もっと刺激的だったり、新しかったり、爆笑できたりするものを求めているわけですね。kanedoはリアルでもこんな感じですが、世の中には、物凄く面白いものを持っているのに、シャイで対面ではなかなか外に出してくれない人がたくさんいます。実名をあまりに重視する傾向は、このような部分からあらわれてくる面白さを殺してしまうことでしょう(´・ω・)


さて、そうは言っても、完全に匿名で何者かわからない場合、読者やフォロワーも「実際に会ってみようか」とはなかなか思わないことでしょう。オフ会にホイホイ行っている僕でも少し怖い。そのような場合に「○○大学の学生」「○○の内定者」「本を出版した」「このサイトを運営している」といった肩書きはシグナリングとして有効です。だから僕は「一応肩書きだけ公開して、まぁリアルで知っている人なら誰かわかるだろう」程度の露出度を採用しています。より発言の自由度を優先したい場合は公開情報を減らせばいいし、そこはバランスですね。わかっていただきたいのは、「実名」と「匿名」は二択ではなく連続的なもの、自分の表現したい内容や表現を通して目指す目的との兼ね合いで意図的に決めるべきものであり、「実名で活動すべきだ」のような議論はバカバカしいということと、ネットのオープンさを過小評価してやりたい放題すると脇が甘い人はヤケドするよということです。上で紹介した記事を読んでネットでの主体的活動を始めようと思った人は、ネット上における「自分」をきちんとコントロールし、自分の目的にかなうよう設計してみてください(´・ω・)