読書会

こんばんは、kanedoです。真面目な友人たちのブログにあるリンクの中で、このブログのタイトルだけが異様なオーラをまとっていることにマゾヒスティックな喜びを感じています(´・ω・)


元旦は朝から本でも読んでだらだらしている予定だったのですがid:starbowが読書会の招集をかけていたので、たまには外で本読むかと思って行ってきました。バラバラに読書してたまに雑談するという文字通りの読書会スタイルが気楽で非常によかった。基本的に日記記事は書かないのですが、書評を兼ねて。本を選んだ基準は、「社会の歯車として頑張るために必要な知識」と、「今の自分の興味分野(経済史、文明史、政治と経済の相互関係)」(´・ω・)


今日読み終わった本

1.生命保険のカラク

生命保険のカラクリ (文春新書)

生命保険のカラクリ (文春新書)

★★★★
日本の生命保険は、加入率、1人当たりの支払い金額ともに諸外国と比べ非常に大きく、40兆円の巨大市場を形成している。それはなぜか?そもそも生命保険はどんな仕組みになっているのか?現状の生保が売っている金融商品は、本当に顧客のためになっているのか?賢い生保の選び方。

昔趣味で一瞬FPの勉強をした(結局身が入らず落ちたけど)時に思ったのですが、これから社会人になろうという人は全員、これから加入する以下のような社会保障制度について、大まかな理解をしておくべきだと思います。これらは我々の給料から自動的にさっ引かれてていくもので、制度を知らずいざという時に利用できないのではお金の取られ損ですからね。

・公的医療保険
・労働保険(雇用保険労災保険
公的年金

高額療養費制度の存在はこの本で強調されていますが、これはkanedoもFPの勉強をしてる時に初めて知って驚いた記憶があります。本当に必要な保険だけに加入しましょう、というのが本書からのメッセージ。著者が経営する生保の宣伝であることは確かですが、それと関係なくすごく良い本です。おすすめ。内定決まって暇な人は、試験を受けなくてもいいので社会保障制度についてFPの教科書などで勉強してみてはいかがでしょう(試験対策でなく自分のために学ぶなら、もっと効率いい本があるかもしれないけど)。

FP技能検定3級 精選テキスト

FP技能検定3級 精選テキスト

FP試験は保険や税金、資産運用などについても薄く広くカバーしています。


2.六法で身につける 荘司雅彦の法律力養成講座

荘司雅彦の法律力養成講座

荘司雅彦の法律力養成講座

★★★
多くの法律の背後にある最も基本的な考え方や基本的な法律用語について、ビジネスマンが勉強できるように簡潔に書かれている本です。既に知っていることもかなりありましたが、民法や刑法などの具体的な法律の体系についてはほとんど知らなかったのでよい勉強になりました。次はもう少しハイレベルな本にも挑んでみたいと思います。


今日読み始めた本、読む予定のある本

「豊かさ」の誕生―成長と発展の文明史

「豊かさ」の誕生―成長と発展の文明史

日本の優秀企業研究―企業経営の原点 6つの条件 (日経ビジネス人文庫)

日本の優秀企業研究―企業経営の原点 6つの条件 (日経ビジネス人文庫)

これがニーチェだ (講談社現代新書)

これがニーチェだ (講談社現代新書)

あと、世界史と地理は高校時代に勉強したけど、すっとばした日本史や理科についての知識不足が分野を広げるためのボトルネックになっていると感じるので、そのうち教科書など使ってやる予定。


バーンスタインの「リスク」等を読むと感じますが、内容が深く面白い本というのは読者の側にそれなりの教養(自然科学、歴史、外国語等々)があることを暗黙の前提としており、きちんとバックグラウンドを理解してから読まないと、ただ疲れて読んだつもりになっただけで終わってしまいます。kanedoの副ゼミ教官である齋藤誠先生も、日本の「優秀」な学生が諸外国のそれと比べ絶望的に基礎的教養が足りないことに危機感を感じてるご様子。よく「日本人は英語ができないから国際的に活躍できない」という言説を目にしますが、向こうのエリートと張り合うためにはひょっとしたらもっと色々足りないのかもしれません。後輩諸賢は読みやすいビジネス書を読みあさるのもそれはそれでよいのですが、可能な限り広い分野にわたってじっくり読書をしてほしいなぁと思っていたりします。偉そうなことを言うと、基礎的な知識をそれなりに身につけないうちから速読とかいって手軽な本を数だけ読んでいちいち感動してると、ぺらっぺらになりますよ。ぺらっぺらに。「とっとと外(サークルの外、自分の大学の外、日本の外、3次元の外)出てなんかやっておいで」というメッセージにも通じることですが(´・ω・)


リスク〈上〉―神々への反逆 (日経ビジネス人文庫)

リスク〈上〉―神々への反逆 (日経ビジネス人文庫)

余談ですが、19章あるこの本のあるひとつの章を完全に理解してゼミで発表するために、10冊近い参考文献をあたって悪戦苦闘したkanedoとしては、google化したり断ったりするおばちゃんの推奨に従って本書を2〜3日くらいで読み、「リスクについてとても勉強になりました!」とか言ってる人に「ぇー」という思いを禁じ得なかったり(´・ω・)


いたずらに学生の危機感をあおり、セミナーに参加したりビジネス本を買ったりと根本的な解決には役に立たないことに時間やお金を浪費させる就活ビジネスについては色々と思うところがありますが(かねどーの私見では、1年次や2年次からそういう所にばかり時間やお金といった資源を投資するのは、付け焼刃を何重にも重ねているようなもので、就活の成功にとってむしろ害悪)、それはまた別の機会に記事にしますね(´・ω・)