地域でなく年齢層で選挙区作ろう(後編)

前回は輝かしい感じで宣伝したこの手法ですが、問題山積みです。問題に対する反論も加えて<問題点>

●老人が反対するので、この案は成立しない

もっともです。急にKanedo崇拝に目覚めた自民党とかが、マニフェストに書かずに突然持ち出してきて多数決で押し切るといった暴力的な形でしか通らないでしょう。同じようなことをしょっちゅうやっている自民党でも、「政権に長く居座るのが目的」「老人に支えられている」以上これはできませんね。だから僕はこういうことを思いつつも、実際は政治に無関心な市民であり続けます。自分の思い通りいかないことに腹たてると無駄に疲れますからね(´・ω・)


一票の格差を意図的に作っていることが「法の下の平等」に反するという見方が可能

もっともです。現行の選挙制度における一票の格差はこの代案以上に大きいのですが、少なくとも意図的なものではない。格差が小さくなるとしても、「社会正義」の名の元に意図的な一票の重み操作をするのは独善的な正義で、望ましくない。全国を一つの選挙区とする以上、一票の重みは徹底的に平等化されるべきかもしれません(´・ω・)

個人的には、民主主義の理念と照らし合わせれば、一票の重みが平等というのが道義的正当性を持つのは、「市民一人一人が、個人でなく公の一部として、自分の利益でなく国が何をすべきかという視点から考える」という多分に理想主義的な前提があるときだけだと思います。無論成り立たない過程なのだけど、年齢層のバランスがいい時は仮定が崩れてても実用上の問題はなかった。しかし老人に偏れば国の継続性にとって明確な害が出る。これは民主主義国が今まで経験しなかったシステム上の欠陥で、理念と現実を照らし合わせて国が健全に継続できるよう修正するのが実用上望ましいのではと思います(´・ω・)

まとめると、一票の格差はバランスよく人口が分布する国家においては望ましくないですが、バランスの傾きが明確に少数派層を圧迫し、少数派がそれを変えられないような構造の欠陥が生まれている時には、意図的に作ることも理念的にそう不自然でないとおもうお。法の下の平等を政府に対する影響力の平等とみるとダメだけど、これが守らんとする理念はそれなのか?という感じがする(´・ω・)

しかし、こうしたものを人々の多数意見に裏打ちされてない「民主主義の理念」とやらに従って無理やり変えようとする「上からの民主化」は、それ自体手続的な問題がある上に、理念と自己矛盾する暴力なのですけどね。いくら綺麗言並べても結局は若者への利権移動だし。それを承知で、もし仮に俺に権限があるのなら、やります(´・ω・)


●今までうやむやだった対立が露出してぎすぎすする

大いに対立すべきでしょう。なぁなぁで済ませながら結果的に若者が損を被るよりは健全です(´・ω・)


地方自治的な発想とはまっこうから対立する

自治体ごとの地域住民のニーズに合わせた調整は、自治体が勝手にやればいいと思います。国政に持ち込むべき話ではない(´・ω・)


●ネットとなじみがない層や学のない(別に学歴とか教養とかそういう次元の話ではない)層は。結局政策を比べずに投票し、ポピュリズムの温床となる

これは前からなので新しくできるデメリットではない。ただ、政治への影響力が即効性を持ってくるので、下の問題が生じますね(´・ω・)


●多党制になり、政治的に不安定で速やかな決定ができない

「政治的安定」「速やかな決定」を求めること自体が間違ってると思うのだけどね。効率的な政治って一種の疑似独裁だよ。というかそんな時のための官僚だろうが。かわいそうだからたまには頼ってやれお(´・ω・)