非モテがデートする、たった1つの方法-より上位の作業

非モテがデートする、たった1つの方法


<テーマ:非モテはいかにしてデートすることが可能か?>


ぷりけつ氏が、相手にとって重くない存在になることでお試ししてもらう、という優れた個別戦術を示してくれたので、俺はちょっと違ったレベルでの話をする。


俺が言いたいことを先に要約すると、非モテが「自分の」好きな人にアプローチするのは徒労に終わる可能性が高く、楽しい恋愛がしたければ「自分を」そこそこ好いてくれてる人をこっちも好きになるのが合理的で、かつ進歩をもたらすということだ。<前提となるお話>
マーケティングの戦略策定手順は、平易な言葉で言うと以下のようなものが多い


1:自分には何ができるか、自分の魅力が何かを知る
2:ターゲットにする相手を決める
3:いかにしてその相手に受け入れられるかの具体策を考える


戦略を実行する中で、最初の策定段階では見逃した新しい事に気付くというパターンはよくあるので、実務の中ではこれを基本としつつも実行を進めながら1や2を再検討する場合が多いと思うが、別に経営学のエントリが書きたいわけではないので細かいことは置いておこう。


ぷりけつ氏が書いてくれたのは3の段階についてで、今回俺が書くのはその前の2の段階についてだ。1については、アドバイスしても無駄な気がするので僕は触れない。自分の魅力を自己分析して「無い」という結論に達すると、せっかくのほとばしるやる気が削がれるし。<本編>


非モテにとってなにが有害って、「自分は〜な人が好き」「あのコはダメ」「あのコがかわいい」等とあれこれ女性を選り好みすることと、みんなが好きな女性ばかり好きになることだ。酒飲み談義としてはいいかもしれないが、これに従って行動してたら非モテはいつまで経ってもモテない。「そんなに好きじゃないコと付き合うくらいなら誰とも付き合わない方がいい」と達観するのもいいが、いくらか経験を積んだのちそういう結論に至るならともかく、非モテにこの達観はまだ早いのではないだろうか。自分が
1:かわいいコと付き合う>普通のコと付き合う>付き合わない
2:かわいいコと付き合う>付き合わない>普通のコと付き合う
どっちの選好を持っているかは、付き合った経験が無い状態では見誤る可能性が高い。


非モテに関しては、2の選好を持っている場合、無理やりにでも1に変えることを俺はやんわりとお勧めする。なぜなら、自分が外見的にかわいいと思っている人は大体他の人もそう思っているので、競争率が高い。多くのイケメンやフツメンと真正面から(実際には目に見えない形で)戦うことになる。非モテがどうしてこんな人を獲得できるだろうか。否。いくらリターンが大きくても実現可能性がほぼ0%なので期待値もほぼ0。非モテがクラスのアイドルを遠くから眺めているのは成就しないものを求める神への性欲であり、そういうことしてる自分が好きな場合を除いて非合理な行為である。恋愛したいという気持ちがかけらでも自分の中に残っているなら、自分に暗示をかけてでも選好を変更するのが合理的である。


俺が好きなタイプは「自分に好感を持ってくれてる人」これ一点だ。このセグメントに集中的にアプローチするのが、もっとも成功する可能性が高い。自分がモテないと言ってる人はたくさん知っているが、結構多くの場合「本人が」好きな人が本人をべつだん好いてくれていないというだけで、「本人に」好感を持っている人はいたりする。その好感を敏感に察知し、優しく接し、こちらから遊びに誘おう。自分に好感を持ってくれる人は自分と性格の合う人間であることが多いので、付き合い始めれば恋愛の楽しさなどは後から付いてくるし、ストレスがたまりにくく長続きしやすい。さらに日頃からそういうスタンスを貫いていると、自分を好いてくれる人が周りに集まってくるので、「あの人はそんなかっこよくないけど不思議とモテる」という評価が他の人の間でも出るようになり、恋愛市場での自分の評価に正の影響を与える循環が起こる。


恋愛市場において弱い非モテが「選ぶ側」に立つのは合理的でない。物やサービスを売るときの原則に照らし合わせれば明らかだ。たいして人気もないのに客を選ぶレストランやキャバ嬢の人気はどうなるだろうか。新人の営業のように徹底的に「選んでもらう」側に立とう。それが、最終的に「選ぶ側」になりうる唯一の道である。