今日はたくさん記事を書く日

日航CEOに稲盛氏、就任要請を受諾
http://www.afpbb.com/article/economy/2682262/5161123


きまぐれです。センター前日で学校なくて、一日中家にいるので(´・ω・)


さて、かねどーだって商学部生ですので、稲盛さんが偉大な経営者だったことについては同意します。しかし、それを踏まえた上で、インセンティブという面から見てこの決定には賛同できません。


まず、稲盛さんは無給で日航のCEOを引き受けると言っています。また、既にありあまる社会的名声があり、おそらく豊富な個人資産も持っていることでしょう。つまり、日航の再建を成功させたことによって、彼が今後の人生で得られるプラスはあまり存在しません。


また、例え日航の再建に失敗したとしても、彼が個人資産を失ったり、今後のキャリアに傷がつくこともないでしょう(そもそも既に77歳ですし)。失敗によって、彼は特に痛みません。


現在のJALは非常に苦しい経営状況です。航空行政が自由化される中で、高コストな大型機や多くの不採算路線を抱えています。おそらくJALの経営を立て直す上で最も重要なのは不採算路線の縮小であり、今まで国から規制による保護を受ける見返りに路線を維持してきた地方空港から撤退する必要があります。それは必然的に大規模な人員削減を伴いますし、国や地方公共団体、地域住民からの反発もあるでしょう。


このような状況で改革を断行するには、経営者が妥協を許さず、強烈なエネルギーでリストラを先導し、同時に利害関係の調整にあたることが必要です。成功してもプラスにならないし、失敗してもマイナスにならない老齢の経営者に、そのような骨の折れる仕事をするインセンティブがあるでしょうか。成功すれば大きな報酬と名声を得られるが失敗すれば後がないという状況に果敢に挑む覚悟とエネルギーのある、若い外部経営者を登用すべきだったと思います(´・ω・)