グループディスカッション対策セミナー+思ったこと

理系ナビ主催のサマーインターンシップ対策セミナーに参加してきました(´・ω・)

目的は
①グループディスカッションを実際にやってみる
②他大の友達を作る
でしたが、自分の反省点も結構あって、なかなかの成果。

●グループディスカッションの望ましい流れの一例
問題が与えられる

時間をチェック。最後のまとめ+ロジックを確認する時間(5〜10分)を確保して、議論に使える時間はどれだけかを全員認識する

提示された課題に関して、「主語は何か」「目的は何か」など、問題をしっかり定義し、みんなで共有する

何らかのフレームワークに沿って議論の大まかな流れを作り、共有する

順に議論していく。順序はプロセスや重要度に従う。

意見をまとめあげて、グループとしての主張や提案に落とし込む


●今日実際にあった流れとアウトプット
(俺のいたチーム。テーマは「グループディスカッションに最適なテーマは何か?」)
与えられた時間は20分。最後まとめるために5分の時間を取ると決める。

誰がグループディスカッションをやるのか、何のためにやるのかについて、「企業一般が採用のために行うグループディスカッション(以下GD)に絞って考えよう」と問題を具体化

企業が採用のためにとる手段には他に書類選考や筆記、個人面接がある。他の手段と比べてGDの特徴は何か?⇒GDで問える能力を考えよう(この前も後も、みんなの真ん中にある紙にKanedoはずっとロジックツリーを書いている)

個人の能力とチームの能力に分ける。個人の能力としては、協調性、アイデアを出す力、人にわかりやすく自分の意見を説明する力、多様な意見を選択し、集約する力などが問えるだろう。チームとしては、チームがバラバラにならず機能しているか、時間内にそれなりにまとまったアウトプットが出せるかが問えるだろう。

では、それらの能力を問うためにはどんなテーマが良いか?あり得そうなものをどんどん出していく。時事ネタ、ビジネスのケース問題などいくつか出る。

前にあげた良いGDテーマの基準=GDで問いたい能力を問える、に従って選択肢を検討する。ある業界についてのビジネスケースというタイプよりも、時事ネタのほうが前提知識の片寄りが少ないから誰もが意見が言えて良いのではないか?でも、多様な意見が出て、しかもそれをチームとしてロジカルに選別し、まとめる能力を問うという面では、何か提案をさせるタイプがよさそうだ

時事ネタをもとに、何か提案させる(次の選挙に民主党が勝つにはどうすればいいか?とか、豚インフルの感染拡大を防ぐにはどうすればいいか?)やつにしよう

ここまでのロジックをまとめ、発表できる形にして、発表

私達は望ましいGDのテーマとして、「時事ネタを元にして、何らかの提案をさせる」という形式を提案します。まず私達は、企業が採用の選考をするにGDを行う場合を想定しました。企業が採用のために使う手段には他に書類選考や個人面接があります。それらと比べた時に、GDを行うことで問える能力は、まず個人の協調性やアイデアを人にわかりやすくまとめる力、様々なアイデアをロジカルに取捨選択していく力、そしてチーム全体として一定時間内に形になったアウトプットを出す力であると考えます。これらを効果的に問うために優れたGDのテーマは、時事ネタに関する提案であると私達は考えました。その理由は第一に、時事ネタは新聞に出ているため候補者の前提知識に偏りが少なく、メンバーが意見を出す機会を得やすいことです。そしてアイデアを提案としてまとめるために、チームとして様々な意見をロジカルに取捨選択し、まとめていく能力を問えるためです。以上が我々の提案です。

さて、Kanedoを含め全員がGD初体験にしては、プロセス、結果ともにそれなりに良いものができたと思っています。次の地方私立大学をどう再建するか?というテーマは、論点が多かったために十分に整理できず、最初ほどはできなかったなぁとみんなで反省。でもおかげで、何が問題だったかなどを認識できました(´・ω・)

●主催者側からのアドバイスのうち、重要だと思ったもの
・タイムキーパーを決める必要はないが、タイムキープは大切。全員が時間をきちんと意識すべき

・もっとも重要な役はおそらく書記。まず、書記がみんなに見えるように議論の流れを書いていくことでみんなの書く時間を節約できる。初期の役割はただ記録するだけでなく、情報を共有できるものにし、出てきたアイデアフレームワークの中に納めていくことで、議論の方向性を保つ役割がある。誰かが突飛な思いつきを発言しても、今みんながどこを議論しているかを共有できていれば脱線して時間をとられることがない。効率のいいGDでは、書記がリーダーを兼任するような形になるだろう。大事なのは、「いまみんなが何について話しているか」というのを常にはっきりさせること。

・議長を決める必要はないが、「あなたはどう思う?」みたいに話を振っていくアジテーターの存在は望ましい。自分が意思決定をしようと気張ってしまう議長をよく見かけるが、そうやって力む必要はない。

・ダメな例は「個人でとりあえず5分間考えましょう」みたいなの。フレームワークも共有せずに考えて意味のあるものが出てくるはずがないし、だんまりでは面接官も審査できない。誰か言い出したら阻止すべし。

・「〜の利益を増やす」「〜を再建する」みたいなテーマでは、「どれくらいの期間をかけて」「どれくらいの規模で」というのをはっきりさせると議論がぐっと具体的になってよい。

●自分の反省、学び
・決定的に大事なのが、最初に「問題を定義し、大まかにでも状況を設定し、方向性を考える」という作業をしっかり行うこと。これをがいい加減だと時間のロスが増えるし、意味のあることは考えられない。二度目のGDがイマイチだった理由は「地方私立大学の再建」といった時、地方私立大学の具体的なイメージ(都心から近いor遠い、過疎地域orそこそこ発展、偏差値レベル等々)を決め、共有しなかったために後で余分な時間を取られたことが大きかった。

・費用便益のロジックツリーと、定性的な問題(地方大学が経営難に陥っている理由は?)は別の話として扱うべき。定性的な問題を考え、それが費用便益ツリーのどこに影響するかを考えるという整った手順をとらず、大学の収入と支出の項目を考えながら地方大学が経営難になっている理由を出すみたいなごちゃごちゃした順番の議論が起きたために、余分な時間を取られた。

フレームワークを提示する時に大事なのは、要点をおさえており、かつ、みんなにすっと理解されるレベルであること。流動費/固定費とかROAみたいな概念は、それが問題解決にとって重要でないときは持ち込まなくて良い。知らない人がいると説明に時間を取られてもったいない。少なくとも与えられた課題では、利益=収入マイナス支出で、収入と支出の各項目(入学金+学費、OB寄付金、国の補助金、企業の協賛金etc/土地代、人件費、設備投資、研究費、紙代etc)を考えるだけで十分だった。

●感想
・自分がいたチームのメンバーは優秀だった。それがたまたま運良くそういうメンツに当たったためか、理系の割合が大きかったためか、理由はわからないが、とにかく優秀なメンバーと組み、うまくチームをコーディネートすれば一人で考えるよりもGDの方が良い結果が出せるかも、というポジティブな実感が得られたのは有意義だった。GDたのしい(´・ω・)

・今回は選考がかかってないから、全員がグループのアウトプットを向上させるために議論し、よいアウトプットを出すことができたが、選考がかかっていると状況が変わるかもしれない。チームでよい結果を出すよりも個人として面接官に評価されようとして、みんなが個人最適(やたら仕切りたがる、議論の流れと関係なくアイデアを連発するなど)に走り、グループ全体としてのアウトプットがダメになる可能性がある。それを防ぐには、どのように場を誘導して、チームメンバーにチーム全体のために動くインセンティブを与えていけばいいだろうか。インセンティブ・デザイン専攻の学生として考える必要があるだろう(´・ω・)